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逢瀬日記

ご主人様との出会いから今迄。 後天性被虐趣味なわたしの手記。

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『鋏』

しゃきん。
鋏は私の肌をうまく掠めて、
そこに触れそうな
薄い菫色のキャミソールを
割いて先へ進みます。

手錠に繋がれ身動きの出来ない私を
鋏を用いて剥いでいくのが
たいへん愉しそうな様子でした。

冷たい金属が時折肉に触れて、
私そのものが
切り裂かれはしないかと、
恐れながら、
鋏の道筋を見つめました。
鋏は敏捷で、
ある時はねちっこい程慎重に動きました。
その動きは
「優しさ」とは違い、「乱暴」でもなく、
なんと形容してよいか判りませんが、
「欲望のうねり」、というのが
いちばんぴったりしているようでした。

その日が初めてのことでした。
君とは何度かこうして
いわゆるラブホテルに
来たことがありました。
恋人…といえばそういう関係なのかもしれませんが、
そう言い切るには、
どこかささくれるような
違和感がありました。

かといって、
身体の関係だけのお友達かというと、
それも全く違って、
君でなければならない何かを感じて、
私は君といることを望むのでした。
求め合っているのを互いに感じながらも、
それを決して認め合おうとはしない、不思議な関係でした。
君は余り私に何かを求めるということを、
今までしてこなかったのに、
その日は、私の着ているキャミソールを鋏で切ってみたいと云いました。
突然のことに戸惑いながらも、
私は君のことを信頼しきっていたので、
その申し出を受け入れました。

君は嬉しそうに、
そうか、と頷いて、
動いて怪我をしないようにと、
鞄から取り出した革製の手錠を
掲げるように上げた私の手と
シャワールームの手すりとに
繋いだのです。

君が何かをしたいと云うのも、
こんなふうに、繋がれるのも
初めてのことだったので
私は身を硬くして
君の動向を窺いました。

鋏は私の太もものそばから
ウエスト近くまで淀みなく動き、
深いスリットを作りました。
きゃあ、とか、イヤ、とか、
シチュエーションに応じた反応を
すべきかひととき悩みましたが、
何か嘘らしく、
私は何も口にしないまま、
ただ彼に引き裂かれるトルソに
なりました。

しゃきん。しゃきん。
彼の思うまま鋏は蠢き、
レースの裾は何度も裂かれて、
軟体動物の足のように
ひらひらと揺れました。

ニップルの先端辺りの布地は、
摘んだまま切り取られ、
そこから瑞々しい薄い桜いろの
乳首が覗きました。

脱がされるよりも、
裸にされた感じがして、
私は思わず顔を背けました。
そのとき視界に入った
君のそこは
今までにないくらい
反り返っていました。

ズタズタになった布切れに
所どころ肌を覗かせた私の身体に
君は、
シャワーを浴びせかけました。
髪も、布切れになったキャミソールも、
びしょびしょに濡れ、
何度も雫が滴り落ちました。
肌にぴとりと張り付き、
素肌が透けました。

君は、私の前髪をつかみ上げ、
獰猛に唇を合わせ、舌を這わせました。
器用に片手でベルトを外し、
君は自分でそれを力強くしごき上げ、
そののちに私の太ももに熱い体液を
放出しました。
白く濁ったそれは、
ゆっくりと私を伝っていきました。

すべてのことが済んで、
君は、ごめんね。と
済まなそうに云いました。
鋏の動きとは正反対のような表情でした。
私は、いいよ。と呟きました。
事実、君の行為は驚きこそすれ、
落胆や、軽蔑は与えなかったから。
私は鋏が私を脱がしていくたびに、
私を繕っているもの、すべて、
君によって
葡萄の皮を剥くように
剥がされていくのを感じていました。
そんなふうに、
本当の意味で裸になったのは、
今日が初めてのように思うし、
それを赦せる相手は、君だけだとも感じました。

また…、してもいい?

君は恐る恐るとでもいうように
私に問いました。

私は黙って頷きました。
もう、君のことを「君」とは
呼べなくなりそうだと、
なんとなく、そう思いながら。








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